2016.7.2

あと6日です、「神の手●ニッポン展@名古屋」まで。 本日はゲストアーティスト、昭和の家族のきずな伝道師・創作人形作家の安部朱美さんを紹介します。

安部朱美さんは新作「女三代 機の音」を含む11作品を展示します。

 

代表作は「宝鏡寺門跡人形展50周年記念公募展」にて大賞、「米子市文化奨励賞」を受賞し、2010年の国民読書年ポスターに起用された作品「かあちゃんよんで」でしょうか。

 

「かあちゃんよんで」

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縁側で、母の読み聞かせに耳を傾ける子供たち。

長男らしき子は正座して耳を澄ませている…。

台上の本は学校の宿題だったのだろうか?

次男らしき子は本の内容をすべて理解できない年頃かもしれない。けれど物語の続きが気になる様子だ…。

長女は母に甘えている。きっと母の朗読する声が好きなのだ。

そして乳をもらった赤子は、母の声を子守歌にこくりこくりとしている…。

 

安部朱美さんは、

「きずな」をテーマに、昭和30年代の家族の姿を石粉粘土人形で表現してきました。

素晴らしいのは何といっても一人ひとりの表情の豊かさでしょう。

 

安部朱美さんは、

「泣いたり笑ったり、どういうふうに表情筋が動くか、というところを、写真をスクラップしたり、自分で鏡を見て」研究しているそうです。

 

 

「或る夏の日」

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「流し雛」

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「ちゃぶ台囲んで」

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詩人・谷川俊太郎さんは、安部朱美さんの作品からインスピレーションを受け、いくつかの詩を書いています。

 

笑いあった 言いあった 黙りこくった 手を出した
どんなときも断ち切れない気持ち
遠く離れても通じている気持ち
絆は網の目のように私たちをむすぶ
安全ネットのように私たちを受け止める
(「家族」谷川俊太郎)

 

ひとりをひとりにむすび
ひとりをひとりにからませ
ときにひとりとひとりをしばる
みえないうんめいの いと
ひとからひとへ めぐりつづけるエネルギー
あいしあうものを きずなはむすぶ
にくしみあうものを きずなはむすぶ
みしらぬものどうしすら きずなはむすぶ
ひとりではいきていけない わたしたちのいのちづな
きずな
(「きずな」谷川俊太郎)

 

また安部朱美さんが開場入りし、作品紹介や思い入れ、苦労話までを語るギャラリートークは、以下のスケジュールで予定しています。ファンの方はぜひ。

 

7/ 8(金)14時~
8/20(土)21(日) ①13時~ ②15時~
9/ 4(日) 14時~
※都合により変更となる場合がありますこと、予めご了承ください。

 

また、自身のBlog「人形作家 安部朱美 Blog~風のささやき」で新作「女三世代~機の音」の製作過程を綴られています。

 

「数年前から気になっていた一枚の写真、何気なく見ていた本に載っていた。
大きな糸車を回しながら糸紡ぎをしている、おばあさん。
この味のある おばあさんを創りたいと、図書館などに行って資料を探しているうちに、
機織りしているお母さんと、女の子もつくりたい・・・」

 

また、ページトップのMessegeには
「人形創りはいつの頃からか、自分の内面を探る作業ではないかと思うようになりました。 語り過ぎず、創り過ぎず、余白を作っておきたい。 観て下さる方、それぞれの想いを重ねてもらって人形が完成すると思うから」とも。

 

続きはBlogでどうぞ。
http://abeakemi.blog.fc2.com

 

安部朱美さんの作風や作品を紹介したYouTube動画もぜひご覧ください。(数分です)
https://www.youtube.com/watch?v=J6kz2C3ctd0

 

お得な前売券も今なら間に合います。
http://tokai-tv.com/events/kaminote/

 

 

明日は、ポップアップアーティストのHIROKOさんを紹介します。

 

HIROKOさんは現在病気療養中であり、神の手ニッポン展@名古屋ではオリジナル作品の展示はありませんが、レプリカ展示や著書の販売は行います。

また、JAL国際線でHIROKOさんのインタビュー映像が機内上映されるというNewsも! お楽しみに!


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